どんな時でも自分勝手な自分がいた。
夫が亡くなった後、直後はあまりにも突然のことで実感がなく、だんだんと喪失感とか罪悪感とか怒りとかいろんな感情がないまぜになっていきました。いろんな事情もあって怒りが半分以上を占めている時もありましたが…。
とにかく当時は苦しかったです。
でもそんな時に追い打ちをかけるように周りの方に言われたのが、
「子供のことだけ考えなさい」
「これからあなたがやるべきことは子供を成人させることよ」
「恋愛は子供が成人してからよ」
言いたいことはわかるし、そうしなきゃいけないこともわかってるんです。
でも当時の私は自分の人生を子育てだけに費やしたくないというか、それを他人に強制されるように言われたことに無性にイライラしてました。私個人の幸せはどうなるんだろう?子供の成長だけが幸せなのか?(もちろん子供の成長を見ることは幸せですが)と。
周囲からの未亡人は一生独り身でいるべき!っていう暗黙の了解みたいなものがひしひしと伝わってきて疑問に感じていました。
死後半年間くらいは混乱してたというのもあるのですが、
“再婚したい”
“子供がもうひとりほしい”
“女の子を育てたい”
とか自分勝手なことばっかり思ってました。特に再婚したいという想いは強かったです。自分はなんて薄情なんだと自己嫌悪し、それもまた苦しかったです。
普通の人からしてみれば頭おかしい発想ですよね。夫が死んですぐに何言ってんだってなりますよね。
でも後にカウンセラーの先生にいわれたんです。
「よほど旦那様との結婚生活が幸せだったんですね。あなたのその再婚したいという気持ちは誰かと“再婚”したいんじゃなくて、旦那様が死ぬ前の元の状態に戻りたいってことだと思いますよ。それは普通です。」
「周りの人達の意見ははあくまで天気予報、あなたの意見は実際の天気です。周りの人達はあなたの立場を妄想してるだけ。あなたが感じるままが一番正しいです。」
カウンセラーさんは肯定的な意見を言ってくれる存在だとはわかっていたものの、まんまと「私は間違ってなかった!」という気持ちになり、少し気分が楽になりました。単純なやつです私は。
まあ今では再婚したい気持ちは全然ないんですけどね!当時はなんで再婚にこだわっていたのか自分でも謎です。
(交際期間を含めると)人生の半分を共に過ごした夫以上に素敵な人がいるとは思えないし、なにより私と結婚してくれるような夫ほど物好きな人もいないと断言できますね(笑)